石の上研究所

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20190212_原油価格について

 今回は原油価格の変動の歴史について個人的感想を書いていきます。

 

 

・なぜ原油価格に着目したのか

 原油価格に注目した理由は二つあります。一つ目は前回の国内株式の投資セクターに鉱業を挙げたこと、二つ目は実体経済を見るうえで役に立つと考えたことです。

 昨今は自動車のEV化、自然エネルギーの普及などで斜陽に差し掛かっているセクターではありますが、向こう5年ほどではまだ経済に与える影響の大きいセクターであることは変わりありません。この原油の動向を読むことで経済の行方を追う一つのヒントにしていきたいと思います。

 

オイルショック

 オイルショック、石油危機という言葉は日本であれば社会科の授業で耳にした覚えがある方も多いと思います。オイルショックは1973年と1979年に原油供給量の圧迫と原油価格高騰が生じた事象を指します。

 原油供給が圧迫された要因は1973年は第四次中東戦争、1979年はイラン革命と政治的要因が発端になっています。

 この事件により先進国は石油資源の分散、新エネルギー開発、エネルギー効率改善を進めるきっかけににもなりました。

 

・現在:ベネズエラの政情不安

 現在ニュースを騒がせているベネズエラ産油国です。そのシェアは世界供給量のTop10には入ってきません。しかも現状で既に生産量が落ち込んでいることからベネズエラ原油価格高騰の引き金になるとは私は考えていません。

 

・現在:サウジアラビアの政情不安

 昨年の記者殺害で世間を騒がせたのがサウジアラビアです。原油供給量は世界の5本の指に入ります。

 サウジアラビアは王政を維持するために原油で得た利益を国民に還元することで成り立っていると私は考えています。この権力維持機構は原油価格下落で維持できなくなっていると言われています。

 そうなるとイラン革命のような体制転換が起こる可能性があります。もちろんそんなニュースは今はうわさ程度でしかありません。ただベネズエラと異なりそれは誰も想定していない事態であり、生じれば原油価格高騰は免れません。

 

・現在:アメリカのシェールガス

 石油危機を背景に各国で石油産地の分散が進んだことを前に述べました。

 中でも最近石油供給に多大な影響を与えているのがアメリカのシェールガスです。今やアメリカは世界一の産油国となりました。これはアメリカが中東を防衛するより自前で石油を得るほうがコストが安くなったため生じた現象だと考えています。

 この流れは原油価格のみならず、中東の政治バランスにも影響があると思います。

 

・株価について

 過去の原油価格と株価を比較してみました。

 すると1973年の場合は原油価格が3倍に跳ね上がったのに対し、株価下落幅は約3%ほどと小さなものでした。

 一方2008年のリーマンショック時は原油価格は株価以上に暴落しました。

 1973年の株価は原油価格上昇のコスト上昇を遠くの戦争という特需で儲けるセクターが存在したことで相殺が起こったのではと考えました。

 2008年の原油価格は投資マネーが釣り上げた価格であったことの証拠なのではと個人的に考えています。

 

・想定:次回の石油危機

 では今回サウジアラビアを見た場合どうなるでしょうか。

 政情不安があれば間違いなく原油供給圧迫の懸念から原油価格は上昇するでしょう。

 そして株価は少し下落した後、上昇する可能性があると考えています。

 ただしこの場合サウジアラビアの政情不安の引き金が何であるかが大事だと思います。サウジアラビアに政情不安をもたらすのは原油価格の下落です。これは世界経済の減速とも言い換えることができます。このシナリオの場合は原油価格の高騰は株式市場全体の下落に結びつくと思います。ただ鉱業セクターについては正直未知数です。行き場を失ったマネーが原油価格上昇に集まり独歩高という可能性も否定できません。

 

・まとめ

 原油価格の下落について、個人的な妄想を書き連ねてきましたがいかがだったでしょうか。今回記事を書いて、仮想シナリオを立てておくことの大切さを感じました。また楽しくもあったので、ネタを見つけたら書いていきたいと思います。

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